家づくりをお手伝い


冬は東京が寒くて十勝は暖かい!?

冬に東京へ遊びに行った人は、意外と寒く感じられることに驚いたと思います。十勝の冬は「十勝晴れ」と言われ、日中は穏やかで暖かく感じるものです。ポイントは、風の有無です。東京でビルの間を吹き抜ける風は体の表面を冷やすので寒く感じます。十勝は気温が氷点下でも、風がなくお日さまが出ていれば快適です。

 

家づくりも同じことが言えます。これまでの家づくりはすき間だらけ(=気密性が低い)なので、断熱材がたっぷり入っていてもどこからかすきま風を感じてしまい、室温の割に暖かく感じませんでした。わずかな気流にも人は敏感で、不快に感じます。

 

この課題を解決するため、約25年前に室蘭工業大学の鎌田紀彦教授が新在来木造構法を開発しました。先張り気密シートによる気密性の確保や、気流止めによるすきま風の防止、そしてお日さまのようにポカポカするパネルヒーターで、以前ほど室温を上げなくても冬を快適に過ごせるようになりました。新住協で技術マニュアルを整備し、誰でも使えるオープン工法としたことで、北海道の家づくりは劇的に変わりました。

 

次に取り組んだのは、こうした高性能住宅をお求めやすくする研究です。金物メーカーや道内の木材工場と共同でPFP工法を開発、在来工法の合理化を進めてコストダウンに成功しました。地産地消にも積極的に取り組んでいます。

 

そして2004年、鎌田教授は暖房エネルギーをこれまでの半分に減らすQ1.0運動を提唱します。快適な生活を維持して地球温暖化防止にも貢献する目標を達成するため、新住協の家づくりをさらにレベルアップすることにしたのです。

 

新住協十勝支部は、全国の会員と情報交換をしながら常に質の高い家づくり、そして一般庶民に手の届く家づくりを目指して活動を行っています。

すきま風が結露やカビの原因になることも
すきま風が結露やカビの原因になることも
気密シートで室内を包み、気流止め施工 したのが新在来木造構法
気密シートで室内を包み、気流止め施工 したのが新在来木造構法

Q1.0(キューワン)について

Q1.0って何のことですか?

 

Q1.0運動は、新住協の代表理事・室蘭工業大学鎌田紀彦教授が、高断熱・高気密住宅の快適なくらしを維持しながら暖房エネルギーを半分以下に減らして地球環境とわたしたちの家計にやさしい住宅を造ろうと始めた運動です。 具体的には断熱性能をさらに高め、自然エネルギーの利用やこれまで捨てられていた熱の再利用など、様々な見直しをすることで暖房エネルギーを半分以下にしました。 

詳しくは、新住協本部のホームページ(http://www.shinjukyo.gr.jp/q1.html)をご参照ください。

 

どんなメリットがありますか?

暖房エネルギーが半分になれば暖房費も半分になります。これはわたしたちの生活基盤の安定につながります。灯油価格は過去何度も大幅な上昇と急降下を繰り返しました。 

たとえば次世代省エネルギー基準の住宅で年間の暖房用灯油代が10万円だったとしましょう。灯油価格が倍になれば20万円と10万円も高くなります。ところがQ1.0住宅ならばすべて半分ですから灯油価格が倍になっても5万円のコストアップで済みます。 

景気の見通しが不透明な中、暖房費の変動を最小限に抑え将来の生活まで安心な家がQ1.0住宅です。