本間智代里さん(帯広市・T-meis)
実家の新築がきっかけで建築に興味
T-meis(ティーメイス)の代表を務める本間智代里さんは、同じ新住協会員の(株)ホーム創建に長年在籍し、円満退社のあと今年(平成26年)5月にT-meisを設立。
「一からモノを作っていく過程が好き」という本間さんが家づくりを志したのは中学生の頃、実家の建て替えを経験してから。「それまでヒモを引っ張って電気を点けていたのがスイッチ1つで点くようになったのに単純にびっくりしました」と子どもっぽく語ります。小さい頃から好奇心旺盛。親戚に大工さんがいたことも大いに影響したようです。
高校は迷うことなく帯広工業高校の建築科を選択。ちなみに、本間さんが入学した年は女性の入学者が多く、40名のうち半分が女性だったそう。男女雇用機会均等法の施行でそれまで女性がやらなかった仕事が大きく注目されていました。
卒業した後、ある建設会社に入社しましたが、仕事が忙しく、建物の設計だけでなく現場監理も任されるようになり住み込みで働いていました。ただ、家づくりの仕事がなかなかできず、「自分がやりたかった仕事とは少し違う」と感じた本間さんは、1年ほどで会社を辞めました。
その頃、創業間もないホーム創建の阿部社長と知り合い、誘われて入社します。ホーム創建の初めての社員でした。「住宅の基礎も基礎工事会社に外注せず、自分たちで打設していました。失敗もありましたが、うまくいったときの喜びが大きかった」とその当時のことを話します。
新住協が開発したPFP工法にもチャレンジし、ホーム創建のベストセラー「安ら木の家」の開発にも関わります。その後、会社はどんどん成長。十勝でも有数の住宅会社になります。本間さんも部下を持ちながら充実した毎日を送っていました。
原点に帰り、ものづくりに取り組みたい
しかし、子どもの頃のものづくりに対する思いが再び蘇ってきました。「一から家づくりに関わる感動」です。家づくりの最初から現場に入り、時には失敗をしながら、少しずつ前に進んだ時のあの喜び。でも、責任あるポジションにいる本間さんは、何十人もいる従業員を束ねる必要があり、いつも自分が現場にいるわけにはいかないのです。
15年以上ホーム創建に在籍しましたが、会社の成長を見届けて、昨年春退職しました。「1年は充電期間」と決めて、それまで忙しくてできなかった家族サービスに精を出しながら、自分の中で少しずつ考えを固めていきました。
「『一緒に働きませんか』とお誘いいただく話もいくつかありましたが、長年ホーム創建さんでお世話になっているので、今さら別の会社に移るということは考えませんでした。私の気持ちは、自分で会社を興すことで固まりました」と本間さん。
そして、築40年近い空き店舗を自分で改装し、「T-meis」がオープンしました。ゼロからのスタートです。
オープンイベントを終えて
8月9日、10日とオープン記念イベントを事務所で開きました。T-meisをもっと多くの方に知ってほしいと考え、午前中はトークライブ「家族が幸せになれる間取りの考え方」、午後は親子で取り組めるDIY教室「ペンキで黒板シェルフを作ろう」を開催しました。事務所には、住まいの雑貨を取り扱うショップもオープン。家づくりだけでなく、インテリアに興味のある方など、幅広い方が集まって交流できる場所にしたいと考えています。
「新築だけでなく、リフォームやリノベーションの相談など、気軽に来店してほしい」と本間さんは笑顔で話します。
家づくりは、ホーム創建でたたき込まれた高断熱・高気密の高性能住宅がベース。さらに、自らも子育て中のママとして、女性が共感できる家づくりを目指しています。
「雑貨を自分で作る作家さんとか、いろんなお友だちが助けてくれるんです」と、ママ友ネットワークの広がりが新しい出会い、仕事を生み出しそうです。
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