永井毅さん(清水町・(有)永井建設)
過酷な日々から郷里へUターン
「次は海外かも」そんな不安が毅さんの脳裏をよぎりました。もう10年近く前のことです。大手住宅会社で賃貸マンションの現場監督を任された毅さんは、1年単位で全国各地を転々としました。至る所に現場があるのです。仕事はやりがいのあるものでしたが、落ち着けないのは事実です。
勤めていた会社が海外にも進出かと噂された頃、思い切って会社を辞め、郷里で永井建設を経営する父親の元に戻りました。ようやく戻ってきた平穏な日々。
永井建設での仕事は住宅だけではありません。例えば堆肥舎の建設なども重要な仕事。これが意外に大変です。補助金などの関係で、設計は建設する前の年に設計図面や仕様を決めておかなければなりません。しかも補助金募集の期間が短いため、仕事には速さと正確さ、そしてお客さまである農家の方との打ち合わせもしっかりする必要があります。永井毅さんは、鉄骨や鉄筋コンクリート造りの建物を多く手がけた経験から、こうした仕事をテキパキとこなしていきました。
新住協との出会い
その後外張り断熱など、高断熱・高気密の家にも挑戦します。そこで知ったのが新住協十勝支部でした。「学生時代に学んだ在来工法の良さを生かせること、新しい情報が早いことなどに期待して今年7月に加入しました」と毅さん。
入会後は、「会員のみなさんが危機感を持って行動していることや、特定メーカーの支援を受けないNPO法人なので自由に意見が言える雰囲気が気に入りました」と言います。
信用第一に独自の工夫
専務となった永井毅さんが家づくりで一番大切にしていることは、「お客さまからの信用・信頼」。お客さまの好みに合ったデザインやプランニングで、信頼関係を築くことを大事にします。ただし、予算を優先し過ぎて「これは耐久性や性能が悪くなる」と判断した場合は、お客さまに伝えた上で仕様を変更することもあります。
一方で、快適に過ごすための工夫もあります。最近、お客さまからよく相談されるのは、2世帯住宅でなくても「子どもの走り回る音が気にならないようにしたい」です。この上下階の騒音問題を解決するために2階床の振動が1階に直接伝わらないよう、構造上の工夫をし、さらに遮音材をたっぷり入れて解決しました。通常の住宅よりもコストは高くなりますが、入居者からの評判はたいへんいいようです。また、地震の多い十勝で安心を提供するため、新築住宅には札幌のJ建築システムが開発したJABRA工法を標準採用。
「毎日現場に出ているので下請けに任せっきりにせず、できることは自分たちでやるようにしています」と毅さん。基礎工事やドア枠の加工、足場の架け払い、重機を使った除雪なども自分たちでやります。
新住協で学びながら、今後はさらにワンランク上の家づくりを目指しています。
永井建設 永井毅さん
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から